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FXでは経済指標が価格の値動きに大きく関わってきます。
ですが、まだFXを始めたばかりの人は毎日世界中で経済指標が発表されるので、どれに注目すればよいのか分からないですよね。
まりえ
1位 米雇用統計
毎月第1金曜日 22:00(夏時間21:00)
- 非農業部門雇用者数
- 失業率
- 建設業就業者数
- 小売業部門就業者数
- 金融機関就業者数
- 週労働時間
- 平均時給
などがありますが、特に注目されているのが「非農業部門雇用者数」と「失業率」の2つで、一般的に「雇用統計」という場合はこの2つのことを指しています。
この2つが重要視されている理由は政策転換の引き金となることが多く、景気低迷時には発表した直後のFOMC政策金利発表で値下げに踏み切るとの思惑が高まり、ドルの価格に直接的に影響します。
雇用統計の発表時にこの2つの指標が予想から大きく離れていると瞬間的にドル/円が大きく動くことになります。
雇用統計はドルに絡んでいない他の国の通貨の値動きにも影響する超重要指標。
個人投資家、機関投資家問わず世界中のトレーダーがマークしていて、「お祭り」と称されるほどの大きなイベントです。
雇用統計の発表時は瞬間でドル/円が100pips(1円)も動くことがあり、ポジション管理には要注意です。
実際にポジション整理を事前にしておくトレーダーもおり、翌週のトレンドにも影響を及ぼすこともよくあります。
2019年10月4日 9月雇用統計
上は9月雇用統計のチャートです。
非農業部門雇用者数がだいたい見込み通りであった一方で、失業率は思いのほか改善していたので、株、為替ともに上昇しました。
他方で、平均時給の伸びが鈍化したことがFRBの予防的利下げを正当化するものと判断され、結局終値はほぼ横ばいとなりました。
雇用統計の発表から1時間ほどで最大58pipsも急激に動いています。
しかもその後はほぼ発表前と変わらない価格で推移していますので、安易に飛びついていると大失敗していた可能性もあります。
このように、雇用統計は発表直後から急激に50~100pipsはレートが大きく動きますので要注意です。
2位 FOMC政策金利発表
6週おき火曜日 年8回 4:15(夏時間3:15)
まりえ
政策金利の発表はどの国でも重要指標ですが、米国の政策金利の発表は特に重要。
FOMC声明文も発表され、政策金利そのものよりも声明文の内容に市場が反応してしまうことも多いです。
FOMC政策金利発表は日本時間の未明にあるため、日本人トレーダーにはやや不利です。
朝起きたら大変なことになっていたなんてことのないようにあらかじめポジション管理はしっかりと行っておきましょう。
2019年9月19日 9月FOMC政策金利発表
9月17~18日に開催したFOMC政策金利決定会合で、FFレートの誘導目標レンジを2.00~2.25%から1.75~2.00%へ引き下げしました。
今回の利下げは市場予想通りとなりましたが、会合の結果が予想よりもタカ派よりだったと受け止められて、株為替ともに一時下落しました。
発表時間には日本在住者はなかなか対応できませんが、政策金利の発表がきっかけとなって中長期的なトレンドとなることも多いので注目しておきましょう。
3位 米GDP
四半期最終月の4週間後
GDPとは国内総生産のことで、米国の経済全体の動きを見るのに最適な統計です。
GDPは各国でアナウンスがありますが、米国のGDPは特に注目してみましょう。
暫定値、確定値は速報値よりも注目度は下がりますが、市場の予想と大きく離れた結果が発表された場合は価格も大きく反応することがあります。
4位 ECB政策金利発表
月初 21:45(夏20:45)
ECB(欧州中央銀行)による政策金利の発表です。
特にサプライズや前もって注目されていない限りは静かなもの。
けれども経済不安がある時にはちょっとしたことでも為替が急変しますので要注意。
特に材料がない場合はスルーされがちですが、過去に発表直後に100pips急落したこともありますので、ユーロ絡みの通貨ペアを保有していない場合も要注意です。
5位 日銀政策金利発表
毎月 11:00~15:00
日本の政策金利の発表です。
日銀の政策金利決定会合は特に周期が決まっていません。
毎月1~2日間開催され、終わり次第記者会見が行われ、会合の内容が発表されます。
クロス円のトレードを行っているならチェックはしておいた方が良いでしょう。
特に為替を動かす材料は以前はあまりありませんでしたが、日銀の黒田総裁の「黒田バズーカ」で何度か為替が大きく動いたため、その後は政策決定会合の内容が重要視されるようになり、時折大きく動くことなりますので要注意です。
- 第1砲 2013年4月4日 量的・質的緩和
- 第2砲 2014年10月31日 量的・質的緩和の拡大
- 第3砲 2016年1月29日 マイナス金利付き量的・質的緩和
黒田バズーカ第1砲 2013年4月4日
まりえ
東京市場でドル/円が3円も動くことはまずなく、非常に大胆な緩和政策の発表であったことを物語っています。
黒田バズーカ第2砲 2014年10月31日
黒田バズーカ第1砲から1年半後の2014年10月31日に第2砲が発表されますが、これは2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたことで国内の景況感が悪化したことにより、追加緩和を決めたものです。
このタイミングでの追加緩和は予想外であり、この日もドル/円は3.6円以上も上昇しました。
黒田バズーカ第3砲 2016年1月29日
2015年半ばから中国の景気後退の懸念により円安トレンドは一服します。
米当局がドル高傾向を懸念し始めたこともあり、2016年初頭からドル/円が下降し、景気への先行懸念が高まりました。
そこで日銀はバズーカ第3弾として、マイナス金利付き量的・質的緩和を発表しました。
これも発表後には3円近くドル/円が上昇し、市場に大きなインパクトを与えました。
今後も日銀政策金利発表日は注目
黒田総裁の任期は2023年まであります。
また、日本は大胆な金融政策の発動を3回も行ったにもかかわらず、未だデフレ脱却が進みません。
そのため、今後もバズーカ第4砲が発動する可能性は無いともいえず、日銀の発表は無視できないイベントです。
米国の指標は特にクローズアップ
経済指標は各国からほぼ毎日発表されていて、経済カレンダーを見るとどれも重要のマークがついていたりして結局何に注目したらいいのってなりますよね。
主に投資している国の経済指標をチェックしておくと良いのですが、それ以上に大切なのは米国の指標です。
ランキングで挙げた雇用統計、FOMC、GDPの3つは最低でも押さえておきましょう。
米ドルは世界の基軸通貨。
そしてまたアメリカは世界経済を牽引する存在です。
アメリカが世界景気を大きく動かしますので、注目しておくように。
また、特に米国の重要指標は発表の瞬間で大きく為替レートが動きます。
特に雇用統計やFOMCの時間にはトレードを控えたり、発表日にはポジション量を減らして発表後の相場の急変に巻き込まれないようにしておくことが大切です。
重要指標の発表に注目してトレードしよう
重要指標の発表は多くの投資家が注目しており、価格が急激に動いたり、中長期トレンドの始まりになったりします。
どの指標に注目したら良いのか分からない場合は、この記事でご紹介した米国の指標と投資している通貨ペアの国の政策金利を最低限チェックしておきましょう。