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まりえ
現在のFRB議長はパウエル議長ですが、FX初心者さんでも名前くらいは聞いたことがあるはず。
それくらいFXでは重要人物となり、発言には米国内のみならず世界中の投資家が注目しています。
FRBってなあに?
FRBは、日本の日銀に相当する機関で正式には連邦準備制度です。
連邦準備銀行と言わないのはアメリカが中央集権的な組織に抵抗を持ってきたという歴史があり、あくまでも全米12の独立した地区連銀によって成り立っているという位置づけです。
日本の日銀総裁にあたるFRB議長は大統領が任命し、上院の承認を経て就任します。
- 米国内の銀行の監督
- 金融政策
- 公開市場操作
FOMC
日本の日銀金融政策決定会合に当たるのが、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee「FOMC」)です。
FRBが主催します。
FRB理事7名と連邦準備銀行総裁5名の体制で、議長はFRB議長が行います。
FRB議長の発言は市場で注目される
日本でも日銀総裁の発言は注目されますが、同様にFRB議長の発言は大統領の発言と同じく世界中が注目しています。
ただ、FRB議長それぞれの発言力によって市場へのインパクトは変わるため、誰が議長になっても同じような影響を与えるとは限りません。
具体的にはボルカー、グリーンスパン時代には議長の権限も大きかったため、議長の発言は大きくとらえられましたが、バーナンキ時代になってからはバーナンキ議長以外の理事の発言も注目されるようになりました。
会見以外での発言にも気をつけて
FOMC声明発表後の会見が最も重要です。
FOMC後の会見は政策決定に関するFRBの考え方が明らかとなるので世界中が注目しています。
なので、為替相場にもインパクトがあります。
FRB議長は、FOMCの会見以外にも講演や議会での証言など発言する機会がありますが、これも注目度が高いです。
特に今後の政策決定のスタンスが変わるであろうニュアンスの発言があったりサプライズがあると為替が大きく反応することがあります。
過去のFRB議長の発言「2009年バーナンキ議長」
それでは過去に為替に影響を与えたFRB議長の発言をご紹介します。
チャートは2009年12月7日のNY為替市場で、ドル円が下落した場面です。
これにより、ドルは下落。
NY時間にドル円も下落しました。
2008年12月から政策金利を0.25%とし、米国史上初めてゼロ金利政策を執っていました。
2009年末になり、市場では早期利上げ観測が出ていました。
つまり、利上げへの期待がなくなったのでドルが売られました。
このように、FRB議長の発言はチェックしておいた方が良いのですね。
現在のFRB議長はジェローム・パウエル議長
彼は、2018年2月5日にイエレン議長の後任として就任。
パウエル議長は弁護士で、ブッシュ(父)大統領時代に財務次官の経験をしている人物です。
パウエル議長は経済学博士号を取得していません。
経済学博士号のない議長は、ポール・ボルカー議長以来40年ぶりとなります。
金融政策に関しては、前任者のイエレン議長の方針を引き継いでいます。
パウエル議長の発言と為替相場
それではパウエル氏の発言と為替市場の値動きを見ていきましょう。
こちらのチャートは2018年11月23日のドル円4時間足です。
なぜこのように為替が反応したのかといいますと…。
パウエル議長は前の月の10月に「中立金利までには長い道のりがある」「最終的に経済成長を抑制し始める水準まで金利を引き上げるかもしれない」と発言しました。
これが11月23日の発言ではそろそろ利上げ休止が近づいているニュアンスが伝えられたため、FRBのスタンスが変化したと市場が受け取り、ドルが下落で反応しました。
このように、FRB議長の発言は今後の政策金利決定のニュアンスが細かく捉えられ、サプライズ要素が強いと市場が大きく反応します。
FXをやっているならFRB議長の発言に注目
FRB議長の発言はFXトレーダーなら注目しておくべきです。
FRB議長が発言する時間はNY時間ですので、日本の夜中です。
特にFOMC声明発表後の会見は今後の米国の金融政策を示唆しますので、日本の夜中に相場が急変することがあります。
寝ている間に保有ポジションが危険にさらされていたらいけないので、発表がある日はポジションを整理してから就寝しましょう。
また、FRB議長の発言はドルだけに影響があるとは言えません。
なので、トレードしている通貨ペアが特にドル絡みではなくてもチェックしておくようにしましょう。