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投資レポートなどをチェックしていると、「リスクオン」「リスクオフ」という言葉が割と出てきますよね。
まりえ
リスクオン相場・リスクオフ相場の意味とは?
「リスクオン相場」はリスクが好まれている相場、「リスクオフ相場」はリスクが回避されている相場です。
リスクオン相場とは
「リスクオン」とはリスクの高い資産への投資を高めることを指します。
そのような取引が好まれている地合いを「リスクオン相場」と呼びます。
景気回復、金融緩和、金融危機が去ったことで、景気の先行きが楽観視されると投資家が積極的にリターンを追及しようとし、リスク資産へ資金が流れます。
リスクオフ相場とは
「リスクオフ」はリスクが低く、比較的安全とされる資産への投資を増やすことを指します。
また、そんな取引が好まれている地合いを「リスクオフ相場」と呼びます。
金融引締めや景気悪化、金融危機などが予想されると市場では高リスクの資産から比較的安全な資産に資金が流れます。
このため、リスク資産の相場が下降する傾向があります。
リスクオン・リスクオフで買われる銘柄
リスクオン相場では商品や株式、新興国通貨が好まれます。
一方でリスクオフ相場では債権や安全通貨といった安全資産のほか、現金、不動産や金などの現物が好まれます。
リスクオン相場で好まれる金融商品・通貨
- 株
- 原油
- トルコリラ
- 南アフリカランド
- 豪ドル
- NZドル
- ユーロ
- ポンド
- 加ドル
リスクオン相場で売られる金融商品・通貨
- 金
- 日本国債
- 米ドル
- 日本円
- スイスフラン
リスクオン相場で好まれる、売られるものは分かりましたね。
というわけで、リスクオフ相場になると、この逆になります。
リスクオフ相場で好まれる金融商品・通貨
- 金
- 日本国債
- 米ドル
- 日本円
- スイスフラン
リスクオフ相場で売られる金融商品・通貨
- 株
- 原油
- トルコリラ
- 南アフリカランド
- 豪ドル
- NZドル
- ユーロ
- ポンド
- 加ドル
リスクオフ相場では円高になりやすい
リスクオフ相場の特徴として、円高またはドル高になりやすい傾向があります。
上の項でもご紹介しましたが、円やドルはリスクオフで好まれる通貨です。
また、現金もリスクオフで好まれます。
外国為替では金利の低い円を売って高金利通貨に投資する投資家が多くいます。
市場が不安定になると高リスク資産から現金に戻すため、高金利通貨を売って円を買い戻すことで、為替相場は円高傾向になる傾向があります。
リスクオン相場のチャート例「2012~アベノミクス相場」
リスクオン相場の例として、アベノミクス相場をご紹介したいと思います。
2012年12月26日に自民党が政権復帰し、第二次安倍内閣が発足しました。
これに伴うデフレ脱却・異次元の金融政策を受けて株価は上昇に転じました。
- 第1の矢:大胆な金融政策
- 第2の矢:機動的な財政政策
- 第3の矢:民間投資を喚起する成長戦略
その後長期間に渡り株価は上昇トレンドとなり、リスクオン相場を維持しました。
この相場の特徴は、緩やかで長期間の上昇をするという点です。
そのためリスクオン相場では、トレンドについていくトレンドフォロー戦略が適しています。
リスクオフ相場のチャート例「2008リーマンショック」
リスクオフ相場の例として、サブプライムローン問題を端に発した2008年のリーマンショック~世界金融危機の米ドル円を挙げたいと思います。
まりえ
所得の低いなど信用力が劣っていて融資を受けにくい個人を対象としたサブプライムローンを金融機関が過剰に貸付を行ったところ、住宅バブルが崩壊し、資金を回収できなくなった、という事態です。
金融機関は貸し倒れリスク逃れるため、「住宅モーゲージ担保証券」を発行し、欧州の金融機関などに販売していました。
これにより、問題がアメリカだけでなく世界を巻き込むこととなり、世界金融危機へと繋がりました。
2008年9月15日にアメリカの大手投資銀行グループのリーマン・ブラザーズが経営破綻し、株価が大暴落しました。
2008年10月には日経平均株価は一時6,000円台にまで下がりましたよね。
リーマンショックが起こってから最大41%も落ち込みました。
リスクオフ相場の特徴として、短期間に急落するという値動きの特性があります。
投資家が一斉に資金を引き揚げるため、一斉に売りがかかり、売りが売りを呼んで急落してしまいます。
リスクオフの場面では、超短期のショート戦略が可能ですが、できるだけ手を出さない方が良いでしょう。
スプレッドが大きく広がる可能性もあるので、無理にトレードしないことが大切です。
チャートを見て相場環境を把握する
リスクオン相場ではトレンドフォロー戦略、リスクオフでは見送りがオススメです。
また、トレード戦略に関わらず、トレード前にはチャートをしっかりとチェックして地合いを確認することが大切。
チャートだけでなく、経済ニュースのチェックも見て市場の雰囲気を把握していきましょう。